日向石硝子

STORY
ストーリー/神奈川県伊勢原市/日向石

かつて、神奈川県伊勢原市には日向石産業が栄えていました。江戸時代に始まり、1970年代まで続いたこの産業は、人々の生活や地域を構成する重要な材料として広く利用され、大変貴重な役割を担っていました。しかし、その産業は閉ざされ、現代では忘れ去られています。
日向石産業に関わる歴史や文化、そして石工の技術がこの地域の魅力の一つであると捉え、後世に語り継ぎ、産業復活を目指して活動しています。しかし、以前のような産業を復活させるには、日向石採掘現場の厳しい環境からして資金や労力をはじめとする様々な課題が立ちはだかっています。
そこで、今ある既存の日向石製品や不要となって処分される前の日向石を再活用することに着目しました。その再活用の加工工程で出てくるのが「日向石の粉」です。この粉も貴重な資源であると捉え、活用方法を模索した結果の一つが、ガラス製品の開発でした。
幸いにも、この思いに共感していただけるガラス工房の方に出会うことができました。こうして、かつての産業を新しい形で発信し、地域にとって新たな魅力となる製品を生み出すことができました。
約50年前に止まった地域産業。それまで350年もの長きにわたり、人々の生活に深く染み込んでいた日向石の産業が、先人たちの技術が、特有の景観を彩ってきた資源が、再び動き始めています。この物語は、古き良き伝統と新しい発想が交差し、未来へと続いていくのです。

PRODUCT
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ABOUT US
私たち/

日向石に惹かれた建築屋と石工屋
日向石を調べていく度に、伊勢原の文化や歴史、そして、人との出会いが膨らんでいきました。
魅力のあるものが忘れさられ、失っていくのはもったいないと感じています。
一緒に、伊勢原の文化や歴史を守り、つくっていきませんか。

建築 / 荻野貴文

石工 / 成瀬善之